Ghost Thierf/129  2005/12/29

『……何も心配する事はなくってよ。アタシ、奇麗じゃないものには興味ないの。アナタにちょっかい出したりしないわ』
「何!?」
『心の狭い坊やは嫌いよ』
二人の間にあわや火花が散りそうになった所へ、別の不機嫌な声が降ってくる。
『お前……いつまで人の姿を借りてる気だ』
こちらは、ぞっとすると言わんばかりの湿った低い声だ。
『とっとと別のものに変身するなり元の姿に戻るなりしろ。気味が悪い』
『嫌ぁよ』
『何だと?』
影はもう一度喉を鳴らして笑った。
肩をすくめて、きゃらきゃらと言う。

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