@animalcube/No24  2006/02/01

太陽と風は、今まで起こった一部始終を彼に話した。
「……あぁ、さっきまでここにいた奇麗な子だね。何があったのかと思ってた」
「そうだ。それなんだが…この泉に通じる一番大きな川の上流に小さな国があっただろう」
泉の精は頷いた。
「うん。小さいけど、豊かで美しい国だ。……でも」
太陽の話を聞くと、泉の精は少し暗い顔で呟いた。
「あの国の王が、つい何日か前に亡くなったよ」
「!」
太陽の瞳が確信の色に変わる。
泉の精は知っている全てを二人に話した。

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