6757通目の宛名のないメール  2009/11/02

あなたへ
──おやすみの前に



優しい嘘はあると人は言うの
それはただの自己満足だと
また別の人は言うの
どちらに頷いたこともないけれど
虹を指差す子どもたちに
あのふもとには宝があるのよと
雲を指差す子どもたちに
あれに乗って旅ができたら素敵ねと
思わず笑いかけてしまう私もいるわ

月の光で明るい夜は
オレンジ色の中 嘘について考える

嘘で傷ついたことがあるの
嘘で傷つけたことがあるの
でも 助けられたことも
幸せになったことも
確かにあったのよ
そのどれにしても
言えることだけれど
良くも悪くも
信じて初めて 私は
嘘を経験に変えられた
きっと あなたもそうね

世界は嘘だらけよ
でも 嘘のおかげで
笑顔でいられた日もあったわね
私はきっと嘘をつくけれど
それさえも信じてほしいと願うわ
そうすることで笑い合えるなら
あなたにも嘘をついてほしいの

嘘に優しい優しくないがあるとは
まだ決められないけれど
必要ではあると私は思うわ
笑顔も涙も生む嘘に
信じることをやめたと言わないで

月の明るい夜は
まるで昼のように輝く
忙しない昼とは違う
私たちだけの時間よ
その嘘に身をゆだねて
ねえ そんな日は
もう少しだけ起きていましょう



──そして良い夢を
誰かより

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