桜雷†Ourai  2016/11/26

  愛しい 愛しい
     宿敵さん
      第九話
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その頃、二階に身を潜めていた俺達は盗聴器がしかけられていないか調べていた。
“二階の全箇所を調べたけど盗聴器はしかけられてへんみたいやな”

ライフルを構えている赤井さんに拳銃を向け発砲してきたウォッカ達に
「ようやく会えたな愛しい愛しい宿敵(こいびと)さん」と呟く赤井さん
ジンは痺れをきらし二階に上がって来て自ら俺を探し始めている。

俺はタイミングをはかり右隣に移動して窓を開けようとした時にジンがドアを開け部屋に入ってくるなり俺に
「ジ・ラ我々から逃げきれると思ったか…」
ジンの言葉に
「ジンか…ふっ別に逃げきれるとは思ってへん…ただ時間かせぎをしたかっただけや」
「時間かせぎ…だと?」
「ああ、せや時間かせぎや」
ジャキッと安全装置をはずしゆっくり俺に近付いてくるジン…
「ジ
・ラ。お前の組織への数々の裏切り行為にあの方はご立腹だぞ…そして俺にお前を殺せと命令が下った…」
俺は胸の辺りまで両手上げジンの話を聞きながらジンの方に向き
「あの方がねぇ〜…やけどジン、アンタに俺は殺せへんで」
俺の殺せないという言葉にピクッとさせ俺の鼻先に銃口を当て
「ジ・ラてめぇ〜いい加減にしろよ…てめぇはどれだけ俺を怒らせたら気がすむんだ?ジ・ラ!?」
さぁなという表情をする俺に堪忍袋のおがきれたのかジンは発砲…
俺はジンが引き金をひく前に左へ逃れ足蹴で拳銃を蹴落とそうとしたのだがジンに足を捕まれてしまった。
「同じ手はくわないぜジ・ラ」
そう言うジンに俺は壁に投げられ壁に激突…
“クソッ”
体勢を立て直そうとしたところジンに首を鷲掴みされグイッと持ち上げられてしまった。
ジンは徐々に手に力をいれてくる…
「ジ…ン…」
俺はジンの名前を呟き気を失った…
ジンは気を失った俺を担ぎ上げ部屋を出
ると赤井さんが立っている
「龍一君をどこに連れ去るんだ?愛しい愛しい宿敵(こいびと)さん?」
赤井さんの問いにジンは答えず一階に降りウォッカ達に
「ずらかるぞ…」
そう言うとジン達は新一の家から立ち去っていった…
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